しまね酒肴散歩20 扶桑鶴純米酒「高津川 」

-山陰中央新報転載記事-
桑原酒場
しまね酒肴散歩20 扶桑鶴純米酒「高津川 」

 萩方面に向かう国道191号沿いに、酒蔵の煙突がそびえる。

近年、全国的に評価が高い「扶桑鶴」の醸造元・桑原酒場。

明治36(1903)年創業で1世紀を超す伝統を誇る。

 蔵では生活に溶け込んだ純米酒に力を注いでおり、特徴は何と言っても食事との相性が抜群に良い食中酒であること。

近くを流れる日本一の清流、高津川の伏流水を仕込み水に使い、石見杜氏(とうじ)の竹内定夫さん(76)の手で丁寧に醸される。

鍋物などがおいしくなるこれからのシーズンにぴったりだ。

 今回紹介するのは、清流の名を冠した純米酒「高津川」。

酒米は五百万石、麹(こうじ)の力で溶けて酒に変わる掛米(かけまい)には島根県産の「きぬむすめ」を使う。

上新粉などの品のいい穀物のような優しい香りとともに、口の中で旨さが膨らんでいく。

冷酒で飲むより、常温や燗にして飲む方が醍醐味を満喫できるだろう。

 

 

酒匠・日本酒学講師、三谷尊文=松江市東本町

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