仕込み最終段階へ

2010年2月16日
邑南の玉櫻酒造「袋吊り」し酒搾る

 県内で数少ない、伝統的な酒造り技法「生酛(きもと)」に取り組む邑南町原村の玉櫻酒造で

14日、「袋吊(づ)り」の搾り作業があった。

搾りたての酒を瓶詰めし、熟成のため寝かせ、3月初めごろ店頭に並ぶ。

 同社の生酛造りは、櫻尾尚平専務(29)が古い資料などを基に復活させて2年目。

酒の発酵過程で、天然の乳酸菌の力を利用する技法で、手間と労力がかかるが、生命力の強い

酵母の働きにより切れのある辛口の酒になる。

 搾り作業は加圧のコンプレッサーを使わない「袋吊り」を取り入れており、朝から杜氏らが

6人がかりで酒蔵に据えた1500リットルタンクに、もろみを入れた綿袋70袋をつるし、

時間をかけて袋からしたたり落ちる酒を集めた。

 日本酒度が高く、飲み応えのある酒になるという。

櫻尾さんは「手間がかかるが、やりがいがある。(生酛の酒を)増やしてみたい」

と意欲的だった。

 同社は、12日には仕込み作業の終わりを告げる「甑(こしき)倒し」を行い、

今季の酒造りは最終段階に入った。

  

  

-平成22年2月15日(月)山陰中央新報新聞転載記事-

仕込み最終段階へ